【S4最終698位/レート2000】偉大なジバドラッシャ サイクル構築
初めまして ジェランパと申します。
ポケモンSVシーズン4で初となるレート2000を達成した記念に、これまた初となる構築記事を書いてみました。お手すきの際にご一読いただけると幸甚です。
【目次】
【並び/レンタル】
【構築経緯】
S3の終盤からS4の序盤にかけて、やの毒菱展開が流行していたため、これらに仕事をさせずに序盤に数的有利を取れれば勝ちを重ねられると考えた。そこで鉢巻ドラパルトに目をつけ、ドラゴンアローでマスカ、ガッサの襷を貫通しつつテラバ炎で技範囲を補完したこころ、かなりの手応えを感じ、このポケモンから構築を組もうとしたところからスタ
S3の環境を支配したはS4でも環境の中心だろうと思ったので、メタとしてS3で使っていたチョッキジバコイル、ABオボンヘイラッシャを続投させた。ドラパの高いSとジバコラッシャの受け/削り性能で単純な殴り合いになる構築相手には滅法強く、多少の出し負けや不利を背負ってもプレイングでカバーできるポテンシャルも感じたため、このジバドラッシャの並びを構築の軸として最終日まで練度を高めていくことを決めた。
ジバドラッシャの並びで特に重いと感じたのは以下3点
①悪テラス総大将ドドゲザン(こいつ1体で詰む)
②物理耐久が高く、搦め手を使ってくる相手
③地面技持ち電気タイプ(ジバコラッシャで受けられない)
上記をカバーできるように補完枠を検討していく。
まず①ドドゲザン対策と③電気の一貫切りが両立できる枠としてイダイナキバを採用し、挑発ビルド残飯型にして②のなかでもS4終盤に爆増した
次に、②のうち初手に出てくる襷コノヨザル、ついでにキラフロルに仕事をさせないフェアリー枠が欲しかったため、
少し横道に逸れるが、キバブジンを採用した結果、
ここまでで地面の一貫を切りたかったのと、
【コンセプト】
・ドラパルトの高い対面性能、対面操作力を活かし、
・環境に多いセグカミ、カバツキの並びに対して再現性の高い立回りをする
【個体紹介】
ドラパルト(炎)@こだわりハチマキ
性格:陽気
特性:すりぬけ
技構成:ドラゴンアロー/テラバースト/とんぼがえり/ふいうち
ステータス:163-172(252)-95-x-96(4)-213(252+)
調整意図:最速ASぶっぱ
本構築の軸でありエース
パラドックス解禁で評価を下げたように思われがちだが
・ドラゴンアローによる襷貫通
・ハバカミ、ツツミの上から(鉢巻込で)高火力を叩き込める
・パラドックス解禁によってドラパへのメタがシリーズ1より弱まった
点が非常に強力で、
炎テラスタルは竜との攻守における補完に優れているうえに、型の匿名性から一点読みされるリスクも低いため、アドが取れると思ったら初手でもガンガンテラスを切っていった。具体的には、(恐らくこちらに刺さっているように見えるため)初手に出てくるハッサム、テツノブジンをテラスを切って誤魔化せたのが大きい。
このポケモンの最大の弱点は相手のスカーフ枠をどうケアするかだと思うが、環境全体でスカーフが減っていた(体感)こともあり、割と真面目にスカーフは当たらないことで対策としていた(詳細の立ち回りは後述)。結果論かもしれないがスカーフを切ることで勝てた試合は負けた試合より圧倒的に多く、つまりドラパは最速にて最強!
性格:控え目
特性:アナライズ
技構成:10万ボルト/ボルトチェンジ/ラスターカノン/テラバースト
ステータス:177(252)-x-135-168(20+)-140(236)-80
調整意図:HD振りだが、有利対面からの削り性能を少しでも上げるため、性格は穏やかではなく種族値の高いCに補正をかける控え目
本構築の軸その2で特殊受枠
このポケモンがいるおかげで相手のハバカミ、ツツミに圧力を感じることが殆どなく、他のパーティメンバーとのシナジーも高かったため、選出率は圧倒的No.1だった。
テラスは攻めの水、守りの飛行で悩んだが、軸に地面が一貫しているため飛行で採用。ドラパを優先したいのでテラスを切る機会は多くなかったが、キバやカイリューの地震に合わせることができれば戦況をひっくり返すことができたため、これで正解だったと思う。
C4振りだとハバカミへの打点が少し心もとなかったので20くらい振ったが、中途半端だったきもするし、ギリギリ落とせた場面もあったので何とも言えない(HCぶっぱも試したが、流石に耐久が足りなかった)。また、ミラーにおいて下からボルチェンを打てるかどうかで勝敗が決まるといっても過言ではなったため、S個体値は29が理想だったと個人的に思っている(妥協してました)。個体値は廃止して欲しい派。
技構成も完結している、というより他に有用なものも特になく、唯一ヘビボンは最大の仮想敵であるハバカミへの遂行速度が格段に上がるが、パーティの特殊受を一手に引き受けている都合上、汎用性を落としたくないので不採用。愛すべき過労死枠。
ヘイラッシャ(炎)@オボンのみ
性格:腕白
特性:てんねん
技構成:ウェーブタックル/じしん/ゆきなだれ/あくび
ステータス:225-152(252)-183(252+)-x-85-56(4)
調整意図:ABぶっぱ余りS
本構築の軸その3且つ物理受担当
主にセグレイブ等の物理ATに対して受けだし、突破するか最低限ドラパ圏内まで削るのが主な役割
相方のジバコイルが回復ソースはないが耐久と火力を両立していることから、AB振りにして削り性能を強化することでダメージレースを有利に進めることができた。あの耐久でA種族値100で威力120のタイプ一致技を打てるのは反則だと思う。
技構成はウェブタ、地震は確定で、雪雪崩もテラスのないカイリューやトドロクツキの起点になりにくいため外せなかった。欠伸は単体で有用な技なので入れてはいたが、キョジオーンの塩漬けとヘイラッシャの欠伸はどこから対策が飛んでくるかわからないため、このポケモンは極力欠伸を打たないことが肝要だったと思う。欠伸読みみがわり破壊は勿論、耐久のないハバカミやドクガを無理矢理受けだす相手もいて、遠慮なくワンパンさせていただいた。
テラスの優先順位は低いが、ラウドボーンの鬼火透かしやソウブレイズの草テラバと無念の剣を半減できる炎にした。
このポケモンで一番キツかったのはゴツメ持ちのカイリューとトドロクツキ。挑発やアンコで欠伸を封じられてから羽休め連打で突破されてしまう。元々不利な相手は他でケアすればいいが、本来の役割対象に役割破壊されると負けに直結するので、そこはゴツメではないことをお祈りゲーミングだった。
イダイナキバ(鋼)@たべのこし
性格:意地っ張り
特性:こだいかっせい
技構成:じしん/アイススピナー/挑発/ビルドアップ
ステータス:221(244)-195(212+)-151-x-80(52)-107
調整意図:
H:ぶっぱ且つ奇数調整
A:+1地震で無振テツノツツミを砂ダメ込でちょうど確1
D:余り
ドドゲザン対策兼電気の一貫切り枠
挑発ビルド残飯型にしてカバルドン、ブラッキー、地割れのないキョジオーンも相手することができ、ジバドラッシャの補完枠としてまさに偉大なキバだった。
本構築は終盤に爆増したカバの被選出率が相当高かったため初手に合わせるのも容易だったし、キバと対面して即引きするカバはいないどころか、挑発打たれた次のターンも一旦地震を打ってくる相手が殆どで、ビルドを積んでから相手の交代先を読んで攻撃技を選択するだけでeasy winを量産してくれた。間違いなくレート2000達成の立役者だった。
調整はカバの地震の被ダメを抑えて裏に負荷をかけるためのHAベース。
死に出しで出てきたハバカミやサーフゴーの特殊技を受けることを想定(ハバカミには鋼テラス切る場合)してDにも気持ち振っておきたかったので、ビルドを積んだ後に無理矢理後出ししてくるツツミを砂ダメ込でワンパンできるラインまでAの努力値を少しだがさげた。正直HAぶっぱでも問題はないと思う。
攻撃技は最初インファイトを入れていたが、前述の通りドドゲザンに技を打つ必要がなくなったため笑、カバと組まれる飛行テラスのトドロクツキへの打点としてアイスピに変更。
このポケモンはS3で襷やブエナ等色んな型で使っていたが、広範囲に活躍させるのは難しいという印象だった。その経験を活かしてピンポイント気味に採用することでこのポケモンの偉大過ぎるポテンシャルを引き出せたと思う。サンキューキバ。
テツノブジン(鋼)@隠密マント
性格:控え目
特性:クオークチャージ
技構成:ムーンフォース/サイコキネシス/きあいだま/エレキフィールド
ステータス:161(92)-x-110-189(252+)-80-157(164)
調整意図:
C:ぶっぱ
S:最速コノヨザル抜き
H:余り
強いフェアリー兼地雷枠で襷コノヨザル、キョジオーン、キラフロル、モロバレルが役割対象。
何よりキバと併せて相手のドドゲザンの選出を抑制できたのが最大の功績笑
隠密マントはキョジオーンというより襷コノヨザル・キラフロルを意識して持たせた。初手のコノヨフロル対面、相手はこちらの襷を想定して岩封or地均し、マドショを打ってくれるので、体力を多く残して突破し数的有利をとることができる。
技構成は外す理由のないムンフォ、キラフロル、モロバレルに打つサイキネは確定、そのモロバレル対面で催眠対策と火力を底上げするエレキフィールドをピンポイント採用。ラス1は最大打点で炎、鋼テラスしたコノヨザルに打つ気合玉にした。
汎用性は低いのでできるだけ選出しないようにしていたが、出した時はそれなりに仕事をしてくれた。しつこいようだがこのポケモンはいるだけで価値のある存在だった。
性格:図太い
特性:マルチスケイル
技構成:ほのおのうず/りゅうせいぐん/アンコール/はねやすめ
ステータス:197(244)-x-157(220)-120-120-106(44)
調整意図:HBベース。SはS2で使っていた4振りサフゴ抜きをそのまま流用。現環境で4振りサフゴ抜きは微妙だが、耐久型のカイリューに対して上をとれると良いと感じたので変更しなかった。
強い浮いてる枠として雑に構築にいれた。カイリュー自体を変えるつもりはなかったが、技構成はずっと迷ってて諸説の域をでなかった。ドラパが手も足も出ないマリルリに対して出したかったので、ゴツメと羽休めは確定していたものの、竜舞をいれてアタッカーにするか、渦アンコにするか決めきれず。結局相手にカバルドンとマスカーニャが両方いた場合の両対応枠として渦アンコ型に決めたが、こちらの選出がジバカイラッシャだとパワー不足に感じるためカバ決め打ちでキバを選出していた。
選出率も一番低いがレート2000チャレンジでマリルリとパーモットを倒してくれたので、それだけでも採用してよかったと思えた。
【選出パターン/基本的な立ち回り】
①++
基本選出。迷ったらこれ。初手のドラパで倒せる相手なら突っ張り、そうでないなら蜻蛉から有利対面を作ってジバコラッシャで削りを入れ、ドラパの一貫を作っていく。
対に対する「初手蜻蛉」が相当偉くて、
・襷を削って有利対面を作れる
・セグレイブにはテラスを切らせて有利対面を作れる
・こちらの受けが突破されたとしても、ドラパ死に出しで上から倒せる
等アドが取れる。
スカーフをケアして引いてもその場では相手がスカーフかわからないため、いっそ初手スカーフは切って相手の持ち物を判別する立ち回りが結果的に強かった。実際ハバカミのスカーフはストッパー運用が多いためか(は不明だが)初手で出てきたのは100戦以上やって1回だけだったし、数的有利が取れていれば裏から出てくるスカーフはケアする余裕があったので、この立ち回りで間違ってはいなかったと思いたい。
また、本構築はサイクル構築ではあるものの、回復ソースに乏しいため短いサイクルで相手に負荷をかけていくことが重要であり、アナライズジバコイルとA振りヘイラッシャはシナジーが高く使い易かった。
②++
カバルドン入りに対する選出。の並びや裏によくいるに対してもこの3体で大体カバーできる。ジバコラッシャの役割が薄いなと感じた場合はその枠にカイリューやドラパを柔軟に選出していた。
③++
コノヨザル、キラフロルが初手に出てきそうな場合の選出。初手ブジンで数的有利を作ってなんやかんや。ジバコラッシャの役割が薄いなと感じた場合・・・(以下略)
【対処の難しいポケモン】
・ラウドボーン
HBだとドラパのアローでも確3で受けが間に合ってしまうし、弱点をつけるキバヤラッシャに対しても、鬼火やテラスを切られると崩すのが非常に困難になる。
フェアリー弱点が4体もいるこちら構築に対して刺さっており、本来相手するはずのジバコイルでも炎テラバや欠伸願事で突破されるor突破できない状況に陥りがち(因みに他のフェアリー相手にはちゃんと処理ルートが用意できている)。
・イダイナキバ
鉢巻を持っているとヘイラッシャでも後出しで受けることはできない。ジバコイルにテラスを切る前提での立ち回りが必要で、「ジバコにテラス」の時点ですでに窮屈な立ち回りを強いられている。
【最後に】
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
初めてレート2000を達成できたわけですが、振り返ると今までで一番「基本選出や想定していた立ち回りで勝つことができた」と感じており、それイコール「強い構築が組めた」と言えるのかなと感じました。文字おこしするとそりゃそうじゃ(byオーキド)と言いたくなりますが、それが簡単にできれば苦労はしません笑。
2000に到達したのは30日で、最終日は保存してしまったのですが(サブROMはやってました)、次からはできる限り上を目指していけるよう、今後も頑張っていきたいと思います。
<スペシャルサンクス>
ヘイラッシャとカイリューの色違いを譲ってくれた弟君
<Twitter>
@jspo4